風水コラム　ライフステージ別の風水 ⑦｜シニア世代の素晴らしい人生を支える住まいとは

（フジワラユカ/コンテンポラリー風水コンサルタント）

長年勤めた会社を退職される、お子さんが自立して手が離れる、そうしたステージにある方には、心から「お疲れさまでした」と申し上げたくなります。一般的には「老後」とか「リタイア後」と表現されてしまうことが多いため、ハッピーなイメージばかりではないのが残念ですが、第二の人生を決めるのは私たち自身。自由で豊かで幸せなイメージがあれば、人生の流れはその方向に動き出していきます。
国連では65歳以上を高齢者としていますが、60代って若いですよね。健康面でも精神面でも充実しています。社会はどうあれ、老後に不安を抱えて過ごすのか、第二の人生を謳歌して生きるのかは、私たち自身の意識が決めていくことでもあります。今回はこの分岐点からますます豊かな方向に進んでいただくためのヒントをお伝えしたいと思います。

シニア世代こそ、本当に好きなことに目覚める！そのための時間と空間を優先することが大切

さあここからは「誰かのために生きる人生」から「自分のために生きる人生」のスタートです。折り返し以降の人生は、やりたいことが明確な人の方が豊かに過ごせると思います。趣味がある人は圧倒的に有利です。自由な時間を使ってさらに好きなことを探求できますから。コミュニティに所属することが楽しい人もいらっしゃいます。地域の活動や社会貢献につながる方向性を持つのも大変良いと思います。一方、趣味と呼べるものがない人もいらっしゃると思います。私もどちらかというとその一人。その場合は「毎月新しいことに挑戦する」と決め、どのような物事や時間に心が反応するか、確認するような過ごし方をしてみると良いと思います。急に自由な時間ができたことにより「何もしていない自分」というネガティブなフィーリングを味わってしまうことがあります。そうならないためにも、計画的に多様な活動に勤しみ、自分にとっての「豊かな時間」とはどのような性質の時間なのかをクリアにしていきましょう。こうしたプロセスを通じてご自身の個性や能力を生かした仕事や活動に目覚めることができたら最高です！人生における新たなスタートが切れるのはこのタイミングだけかもしれません。自分の期待に沿って生きるとはどのようなことか、是非とも心に問いかけてみてください。

肩書きや関係性が変わるときには、部屋の空間も変える方が良い

退職後は肩書きや看板がなくなり、自分を取り巻く人間関係も変化します。仕事で繋がっていた人との関係性が切れていくことのは自然なことですから残念に思う必要はありません。なんでも多ければ良いというものではなく、自分を豊かにしてくれる人間関係こそが大切です。「関係性」の変化に伴い、お部屋の環境にもこれまでとは違う変化が必要になります。名刺や本や書類、衣服など、これから先の暮らしに必要がないと思えるものは手放し、できるだけ軽やかな状態にしていきましょう。私の場合は４０代半ばで早期リタイアしましたが、勇気を出して「無職の中年女性になりました」と公言できたことが今でも誇らしく思えます（笑）。「無」という意識を素直に味わい、同時に空間も軽やかに整えていくこと。こうした行動によって新たな豊かさを引き寄せていきましょう。

「対等な空間・部屋割り」は夫婦の良好な関係性のキー

ご夫婦でお住まいの場合、平日の日中も二人で過ごすという大きな変化が訪れます。どちらに有利、不利が生まれないよう、二人にとって「対応」な住まいになるよう見直してみてください。それぞれが自由に過ごせる個室を設けるのは一案。このタイミングで模様替えをするのは非常に良いと思います。また、寝室を別々にしたい場合もあると思いますので、そうした場合はお揃いの寝具にする、お二人の最近の写真や思い出の旅先の写真をそれぞれのベッドサイドに飾る、など「共通」したアイテムを配置することで豊かなパートナーシップのサポートになります。大々的な模様替えは開運行動。気分も一新されます。

コンパクトな家への住み替えも軽やかに暮らすための選択肢に

新しい人生のスタートには大きな荷物は必要ないかもしれません。「自分にとって豊かさ」に従って軽やかに暮らしていく方が快適であることに気づかれるかもしれません。その意味で、コンパクトな家への住み替えも選択肢の一つ。実際に、戸建てやファミリータイプのマンションに住んでいる団塊世代の方が一回り小さい家に住み替えるケースも珍しくないようです。日々の暮らしは機能的であることが大事ですから、ちょうど良いサイズの方が良いわけです。広すぎればお掃除も大変ですものね。お料理が好きな人はキッチンが充実したお部屋を選ぶ、植物が好きな人はお庭やサンルーム付きのお部屋を選ぶ、自宅起業をする人は独立した個室のあるお部屋を選ぶなど、次なる人生の相棒となる空間をワクワクした気分で選んでみてください。
第二の人生は、意識も空間もリセットOKです！変化を味方につけていきましょう。

（風水コンサルタント　フジワラユカ）