暮らし風水

豊かな人生を与えてくれる家には多様性がある!


(記事:フジワラユカ/コンテンポラリー風水コンサルタント)

これから新しい家に住むことを考えるとき、間取りや内装デザイン、あるいはキッチンの使い勝手などを思い浮かべるかもしれません。それも大変ワクワクしますよね。「機能性」と「美しさ」は家を考える際にとても大事な観点です。

そしてもう一つ、家は長く暮らす空間であることも忘れてはいけません。いろんな時代、いろんなシーンでともに成長できる家は大変豊かな家ではないかと思います。そんな家にしていくための一つのキーワードが「多様性」。今日は時間軸もイメージしながら住む人にとっての豊かさについて一緒に考えてみたいと思います。

多様性がある豊かな家とはどんな家?

家にはいろいろな機能や役割があります。そこで暮らす人の日常においても非日常においても、多様なシーンで活躍できる家を目指しましょう。

「共有する空間」「個の空間」「パートナー同士の空間」がある家
たとえばお子さんのいらっしゃるご家族世帯の場合、日常に求められる家の役割を書き出してみましょう。

□家族が集う
□夫婦で過ごす(パートナーシップをあたためる)
□子どもが集中して勉強できる、ひとりで過ごせるようになる
□好きなことをして過ごす
□それぞれがリラックスできる・熟睡できる

複数の人が一緒に暮らす家においては、「共有する空間」と「個の空間」が必要不可欠。家族で食卓を囲み団欒する空間も当然必要ですし、お子さんが自分のペースで自学自習したり、趣味や友人関係を養っていくために一人になれる「個」の空間も必要です。また、忘れがちなのは夫婦・パートナー同士の時間と空間。これも大変重要です。

実は風水においても、「個の成長」と「家族の幸せ」と「パートナーシップを育むこと」は人生の8つの幸せの側面の中の3つとして定義されているくらい大事なテーマ。
共有スペースとプライベートスペースがあることは、生活の機能としても、また健康的なマインドを整える上でも大変重要で豊かさに通じています。

来客や非日常のイベントにも順応する柔軟さがある家
2つめはお部屋がマルチに活躍できること。それぞれのお部屋がどんな機能・役割を果たすかを考えた上で、柔軟にお部屋を使えるようにしておくことも大事です。常に来客を意識した家を想定する必要はありませんが、どんな状況も楽しく捉えて柔軟に対応できる家は、豊かな経験をサポートしてくれるでしょう。

柔軟な家といえば日本家屋。サザエさんの家でみんなが集まる和室がありますが、あれは「共有スペース」ですよね。丸いちゃぶ台は家族が増えてもつめて座れますし、自然と団欒が生まれます。大変機能的で美しいデザインですよね!

この和室は、リビングであり、ダイニングであり、子どもの遊び場であり、布団を敷けば寝室にもなります。実に「マルチユース」なんですね。日本人のこの柔軟な空間使いの知恵は生きる知恵。現代にもヒントを与えてくれます。

家のレイアウトを変えやすくし、時には空間をマルチに使えるようにできると、非日常が何倍も楽しめる家になると思います。

家が一番!と思っているのは私だけ?にならないように

夫が好きな場所は「トイレ」と「お風呂」という回答が多い
仕事がら、お会いする人に「家の中で一番好きな場所はどこですか?」と質問させていただくのですが、男性に多い回答は「お風呂」と「トイレ」。次に「ソファの上」という感じです。日々がんばって働いているお父さんの好きな場所が「お風呂」と「トイレ」というのはちょっとした非常事態かもしれません。

これは「個の空間」を必要としているとも読み取れますよね。パートナーのことゆえ近すぎて見えないということもあるかもしれませんが、普段からどんな時間を楽しんでいるか、どこに座っているときにリラックスしているか、無意識の行動を観察しておくのもおすすめです。

子どもの成長とともに部屋の役割も変わっていく
お子さんが小さいときは、家全体が子ども部屋のようなフレーバーになりがちですが、バランスの良い豊かな家は、そうしたときでもしっかりパートナー同士の空間、家族みんなの空間が機能しています。

お子さんが乳幼児のうちから、子ども部屋(個の空間)を想定し、「ここが〇〇ちゃんのお部屋になるんだよ」とコミュニケーションをとっていくと、スムーズな自立の助けになると思います。お子さんの部屋を先に準備しておくことで川の字の寝室から切り替えられないジレンマを回避することが可能です。

また、お子さんが大きくなってきたら、できるだけ赤ちゃんぽいものは手放し、お子さんが自立的に自分の空間を整えられるよう促してあげてくださいね。今好きなこと、憧れていることなどを表現するのもよいですし、何より居心地よく過ごせることが大事です。成長期のお子さんこそ「今」が大事。お部屋の空間が過去にとらわれず「今」と「未来」をサポートできるよう、レイアウトを変更したり、寝具カバーを変えたり、新しいモノを成長に応じて新調していくことも大変有効です。お子さんと相談しながらぜひ取り組んでみてください。

活躍しているお部屋はエネルギーも活性化している!?
私はお部屋も人間のように多様に活躍できると嬉しいのではないかと思います。なぜなら、そうしたお部屋に入るとエネルギーが活性化しているのを感じるからです。反対に使われないお部屋は陰の気がこもりやすくなり、エネルギーが滞ります。役割がないお部屋はたいがい物置になる運命になりますよね……。多様性のあるお部屋はご家族の幸せに寄り添って「よい流れ」を運んでくれると思います。