新築マンションVS中古マンション コストとメリット・デメリットを徹底比較

マンション購入

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価値観の多様化と経済的な要因を踏まえると、新築か中古のマンションを選ぶことは大きな選択肢となっています。
現代では中古マンションの魅力が再評価され、政策的な支援も受けています。それでも、建築の新しさや設備の最新性を重視する声も根強いです。
この記事では、新築と中古マンションの購入時のコスト、継続的な支出、そしてそれぞれの資産価値について比較検討します。

コスト比較:新築と中古マンションのどちらが経済的?

購入費用や長期的な経済性を考慮すると、新築と中古マンションのどちらが優れているのでしょうか。以下では、両者の費用を比較しています。

物件価格の違い

東日本不動産流通機構の最新データによると、中古マンションの平均価格は新築に比べて約40%安価です。
中古マンションは、リフォームやリノベーションをしてから住む人も多いです。リノベーションにかける費用を抑えれば、トータルでコストを抑えられる場合があります。さらに、自分の好きなスタイルや必要な機能を取り入れた自分だけの家を作ることができます。

費用・税金の比較

新築マンションと中古マンションでは、購入に際して必要な諸費用や税金が異なります。一般的に、新築の方が諸費用の割合は低いものの、物件価格が高いため、実際の費用は高額になりがちです。中古マンションは仲介手数料や固定資産税などが異なるため、詳細な比較が必要です。

以下の表は新築マンションと中古マンションの費用面での主要な違いをコンパクトにまとめたものです。各項目について、新築と中古の費用や各種税金などの条件を列挙してみました。新築マンションは仲介手数料が不要だったり修繕積立金・管理費が中古マンションよりも比較的抑えられたり、各種税金面での特例措置があります。

項目 新築マンション 中古マンション
仲介手数料 不要 物件価格の3%+6万円
修繕積立金 約21,000円/月 (平均) 10,000円/月 (平均)
築年数に応じ増加
管理費 約15,000円/月 (平均) 約15,000円/月 (平均)
住宅ローン控除 ローン残高の0.7%×13年 ローン残高の0.7%×10年
(リフォーム適用可、条件あり)
不動産取得税 建物:評価額×3% (軽減あり)
土地:(評価額×1/2)×3% (軽減あり)
建物:評価額×3% (新耐震で軽減)
土地:(評価額×1/2)×3% (軽減あり)
固定資産税 建物:評価額×1.4% (特例あり)
土地:評価額×1.4% (特例あり)
建物:評価額×1.4% (特例なし)
土地:評価額×1.4% (特例あり)
都市計画税 建物:評価額×0.3%
土地:評価額×0.3% (特例あり)
同左。新築・中古の差はなし。
登録免許税 (建物) 建物:評価額×0.15%
土地:評価額×1.5%
建物:評価額×0.3%
土地:評価額×1.5%

参考 国土交通省ホームページ、国税庁ホームページ

新築マンションと中古マンションの諸費用と税金の比較から、新築マンションは初期費用の面で有利な場合が多い一方で、中古マンションは長期的なコストやリフォームの柔軟性など、異なる価値を提供する可能性があります。
購入を検討する際には、これらの諸費用と税金を含めたトータルコストを考慮することが重要です。

住宅ローン控除の対象

住宅ローン控除の適用には、中古住宅に特有の条件があります。具体的には、中古住宅が耐震性を備えている必要があります。これは、購入時に建築後25年未満の物件であること、または25年以上経過している場合でも耐震基準適合証明書を取得しているか、瑕疵保険への加入が条件とされています。

新耐震基準に則ったマンションでは証明書の取得が比較的容易ですが、旧耐震基準のマンションの場合、耐震診断を受け、基準を満たしているか、適切な耐震補強を施して新耐震基準相当の性能を有していることが証明されれば、証明書が発行されます。

資産価値の比較:新築マンションと中古マンション、将来的に価値が高まるのはどちら?

新築および中古マンションのそれぞれのメリットとデメリットを順番に検討していきます。購入に際しての留意点もあわせて解説します。

新築マンションのメリット

1.内外装が未使用で美しい状態
新築マンションの大きな魅力は、ピカピカの外観や内装、最新のキッチン設備やセキュリティが充実している点です。現行の耐震基準に沿って建てられており、安心感があります。

2.10年間の保証期間が設けられている
新築マンションは、構造や防水機能など主要部分に対して10年間の保証があり、万が一の欠陥にも対応が可能です。

新築マンションのデメリット

1.購入費用が割高になる傾向
新築マンションは中古に比べて高価であり、価格には開発コストや広告費などが含まれます。

2.管理の実態が確定しておらず、将来的な不安要素が存在
新築マンション購入時は実物を見ずに決定しなければならないケースが多く、管理状態の不確実性もあります。

新築マンション内覧時の注意点

新築マンションを買う際、ほとんどの購入者は追加の修繕をせずにそのまま住み始めます。
内覧ではモデルルームや設計図と実物の違いや室内のダメージや設備に問題点がないかを確認しましょう。
新築マンション購入検討時に確認すべきポイント

  • 家具や装飾品の正しい取り付け
  • ドアや蛇口の機能チェック
  • 漏水のない水道設備
  • 換気設備の作動確認
  • 室内のキズや汚れのチェック
  • 長期修繕の計画状況

中古マンションのメリット

価格が手頃
中古マンションは安価で、予算を節約または理想の住まいへの投資に回せます。また、将来の売却時にも価値が急落しにくいため、資産保持に有利です。

理想的な立地の選択肢
都心や駅近のエリアは新築の建設スペースが限られているため、立地を優先する場合は中古物件の方が選択肢が豊富です。

実物を確認できる安心感
中古物件では、購入前に実際の建物や環境を見ることができるため、より確実な意思決定が可能になります。これは、将来の生活の満足度に直結する大きなメリットです。

中古マンションのデメリット

時代に合わない間取り
時代に合わない間取りを持つ中古マンションもあります。気になる方は、リフォームやリノベーションにより現代のライフスタイルに合わせるを検討してみると良いでしょう。ただし、物理的・法的な制約がある場合もあります。

防音・断熱性の問題点
中古物件の一部は経年劣化により防音や断熱性が低下している可能性がありますので注意が必要です。これらはリノベーションによって改善が見込めます。

中古マンション内覧時の注意点

中古マンションを購入する時、リフォームやリノベ計画があれば、内外装の細かな瑕疵はさほど重要ではありません。むしろ変更不可能な要素、例えば立地や共用施設の状態に注目することが大切です。
中古マンション購入検討時に確認すべきポイント

  • 日照と換気の状況
  • 交通アクセスや立地条件
  • 見晴らしの良さ
  • 近隣環境
  • マンション居住者の構成
  • 大規模修繕履歴と将来における修繕計画書の記載状況
  • 共用スペースのメンテナンス状況
  • 管理体制の有効性
  • 管理費と修繕積立金の現状
  • 駐車場の容量と規模
  • 床構造(直床または二重床)、天井の梁の位置、換気ダクトの配置
  • 水漏れ事故などの履歴確認

マンション選びで真に価値のあるものを見極める方法

かつて新築マンションを購入することが一般的でしたが、実際には新築マンションだけが持つメリットは限られています。資産価値、立地、管理状態を考えると、中古マンションの方が有利な場合も多いです。
住まい選びは多面的な検討が求められます。

中古マンションを選択する人が増加している

資産価値や立地などを考慮し、新築マンションだけでなく中古マンションも選択肢に加えることも検討してみると良いでしょう。

中古にも「既存住宅売買瑕疵保険」という短期間ですが無料の補修保証があり、リノベーションで新築同様の快適さを実現できます。さらに、現在の新築価格高騰を考慮すると、リノベーション費用を含めても中古の方が経済的で、長期的に見ても資産としての安定性があります。

まとめ

新築マンションにこだわる特別な理由がないのであれば、中古マンションも選択肢の一つとして検討することをおすすめします。
住宅選びは一生に一度の大きな決断ですから、幅広い選択肢を考慮に入れることが重要です。

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