デザイン暮らし風水インテリア

食卓の風景から家族やパートナーとの関係性が見える


(記事:フジワラユカ/コンテンポラリー風水コンサルタント)

家の中で食事をする場所は決まっていますか?その場所は今どのような状態でしょうか。毎日の食事は私たちが生きるための「栄養」を運ぶ場所。空間と私たちの人生は面白いほどシンクロしていますから、食事をする場所の状態が健康的で、豊かさを感じる空間であれば、人生で体験すべきあらゆるテーマの栄養にもつながっていきます。逆に課題があれば、人生で体験すべきテーマにおいて栄養不足のようなことがおきていく可能性があります。今回は食卓という空間に関する風水のお話とともに、日本の食卓の歴史も紐解きながらお話をしてみたいと思います。

食事をするテーブルがない部屋にある共通の課題

いわゆるダイニングテーブルの上が書類やモノで一部占有されてしまうようなとき、ご家族そろってのお食事の機会が減り、家族の関係性に課題が生じている場合があります。そのような時、ダイニングテーブルにあるいくつかの椅子は、明確な座り主がいなくなってしまい、ご家族の誰にとっても食事をとる時間が「簡易的な時間」になってしまっています。そのような状態では、栄養をゆったりととることも、食事をとりながら感謝することもできにくくなってしまいます。日々の食事の時間のクオリティは大変重要です。もしも課題があると感じたらぜひ見直してみてください。
また、一人暮らしの方のお部屋で、テーブルがない場合もときおりみられます。そのようなお部屋では、パートナーが見つかりづらい、あるいは、パートナーがいるけれど結婚など次のステップに発展していかない、というご相談をうけることがあります。
面白いように課題とお部屋の状態はシンクロしているのです。このような時、私は小さなちゃぶ台でもよいので、テーブルを置くことを提案しています。テーブルがあることで団欒の空間が生まれ、より日常的な食事の時間を共有するエネルギーを創ることが可能だからです。

100年前の日本の食卓はどのようなものだったか

今は当たり前のようにあるダイニングテーブルですが、昭和の時代には「ちゃぶ台」も活躍していました。石毛直道さん著の『食卓革命論』によると、ちゃぶ台で食事をする世帯をテーブルの食卓世帯が上回ったタイミングはちょうど1972年あたりなのだそうです。

では、ちゃぶ台以前の食卓はどのようなものだったのでしょう?
それは「膳」スタイル。「銘々(めいめい)膳」とか「箱膳」とか呼ばれることもありますが、
個々人のお食事を膳に乗せて出すスタイルです。時代劇などでお馴染みかもしれません。現代においても、結婚式やお正月など文化的に膳でのお食事が受け継がれています。そして、膳の食卓からちゃぶ台の食卓が上回った時代は、1925年あたりだそう。この100年の間に、日本人の食卓は「膳」→「ちゃぶ台」→「ダイニングテーブル」と変化していったのですね。

そして興味深いことに、それぞれの食卓スタイルと会話の量の関係性を調べたデータがありました。それによると、会話が多い順に「テーブル」>「ちゃぶ台」>「膳」となっていました。なるほど、テーブルの登場は、食卓に「会話」という豊かな価値を付加したのですね。ですから、ダイニングテーブルがせっかくあるのに、書類やダンボールなどを放置することのないようにしてください。家族の団欒をもたらす役割を100%発揮させてあげましょう。

豊かな関係性を育む食卓の風水アレンジのヒント

■丸テーブルと四角テーブルの特徴の違いを知って選ぼう
テーブルの形にも私たちの意識や行動に作用する特徴がありますので、選ぶ観点にしてみてください。丸いテーブルは人数に関係なく集いやすい形状ですし、会話がしやすい特徴があります。一方、長く集中することには不向きです。アメリカのITベンチャーのミーティングルームは丸テーブルが多いようですね。短時間でアイデアブレストするような場合に向いていると思います。また、フードコートなどは丸いテーブルも多く見かけます。長居しづらい特徴があるので、お客様の回転率を高めるためには効果的だと言えます。
四角いテーブルは、丸いテーブルに比べ落ち着いて時間を過ごすことに向いています。大きくて四角いダイニングテーブルは、少し格式が高いお食事の空間になるかもしれません。オフィスなどでは大きさによって緊張感を産むことも。また長時間集中して作業をしたり勉強をしたりするのは四角いテーブルのほうが向いています。

■エネルギーを集める効果を発揮する“ラグ”は団欒力を高める
最近はフローリングのご家庭が多いので、ダイニングテーブルと椅子の下にラグを敷かれるとよいと思います。フローリングはつるっとしていてやや温度が下がりますので、エネルギーがたまりづらい感じがあります。ラグは実際に足元があたたまるだけでなく、エネルギーをとどめてくれるので、豊かな団欒をサポートするツールになってくれます。食卓におけるラグの色は、ブルーや黒よりも暖色系のほうがより効果につながりやすいと思います。

■テーブルセンター、一輪挿し、フルーツ皿で食卓をパワーアップ
ダイニングテーブルは食事をだす役割に徹しましょうと申し上げたので、何も置かない方がよいと思われてしまったかもしれません。でも何もないテーブルは少し殺風景に感じると思います。素敵なレストランのテーブルを想像してみるとよいと思います。テーブルにある小さな一輪挿しがとても効果的に空間のエネルギーを創っていますよね。

テーブルクロスやテーブルセンターも効果的です。好みのものでよいと思いますが、とても華やかな印象に様変わりしますよ。
また、みかんやりんごや柿など、季節のフルーツをのせたお皿もいいですね。フルーツは真にフレッシュで健康的で豊かなエネルギーを発していますから、食卓のすばらしいアイコンになってくれるでしょう。フルーツ皿は、古代ヨーロッパの壁画などにも描かれていますから、昔から豊かさのシンボルとして好まれてきたのですね。
キャンドルなども素敵ですが、置いてあるだけで火を点さないキャンドルは逆効果になることも。ほこりがかぶったキャンドルはプラスにはなりません。その代わりにお料理や顔色がよくなる照明を選んでみるほうがよいかもしれません。

美しく豊かな食卓がある家は、人生のクオリティを高めていく

いかがでしたでしょうか。食事は毎日のことですから、その空間は本当に整えがいがあると思います。ご家族がいらっしゃる場合は、それぞれ決まった席を定め、椅子の背もできるだけ守られている感じのあるものを選ばれるとよいと思います。居心地がよい食卓は人生のあらゆる体験の栄養につながっていくと思います!ご参考になりましたら幸いです。