上手に手放していますか?「断捨離」の素晴らしさと留意点

ライフステージ

(フジワラユカ/コンテンポラリー風水コンサルタント)

「断捨離」という言葉は、作家のやましたひでこさんが火付け役となり、ブームとなりましたが、コロナ禍で在宅時間が増え、お部屋に作業スペースを確保するために止むを得ず「捨てる・手放す」行動にでる男性たちが増えているのだそうです。片付けしてくれないかなあ…と夫のためこみグセにうんざりしていた女性陣には朗報かもしれません。

この「断捨離」という言葉ですが、もともとは、インドのヨ-ガの修行の中にある思想だそうです。「断」は、入ってくる不要なモノを断つこと。「捨」は、家にずっとある不要なモノを捨てること。「離」は、モノへの執着から離れること。まさにコンテンポラリー風水の根本的な考えとも合致する思想です。

「断捨離」が新語・流行語大賞の候補になった2010年から10年以上が経過した今、あらためてこの素晴らしさと留意点について確認してみたいと思います。

不要、壊れた、汚れた、くたびれた、見たくない「モノ」を手放すのは良いことしかない!

「断捨離」の恩恵はたくさんあります。捨てることに「もったいない」という気持ちや罪悪感がある人もいますが、空間の状態は、私たちの状態と相互作用していきます。不要なモノは私たち自身の不要なモノ。壊れたものや汚れたモノは、私たちの人生の障害にしかならず、疲れや停滞を招きます。また、見たくないモノ、くたびれた感じを放つモノも、自分自身の価値を下げてしまうエネルギーを発しています。今は使っていないけれど、これから使うかもしれない…と思っていつまでも所有し続けているモノも、将来の不安だけ感じさせてしまい、むしろ、新しいエネルギーを取り込むことを阻む障害になっています。

部屋の中にあるモノには思い出もあるため、それでも所有しなければならない理由がどんどん浮かんでくるかもしれませんが、空間に余白ができることの恩恵は絶大です。まずは意識がクリアになり、スッキリした気分や体感が訪れます。軽やかな気分、楽しみを受け入れる前向きな自分と出会えるのも「断捨離」の効果。

また、金運や良縁、健康や若さなども、空間のエネルギーが変わることでプラスの方向に変化していくことが期待できます。「断捨離」がつくるエネルギーは新しい世界へアクセスするエネルギー。スッキリ!軽やか!前向き!といった気分を一つの目安として取り組んでみていただくのがよいと思います。

「断捨離」と「ミニマリズム」こんなときは逆効果になる!?4つの留意点

この「断捨離」ですが、やりすぎることは禁物です。熱心に断捨離を続けているのに「幸福感」とつながれていないというケースもあるのです。断捨離をしているのに幸せな感じがしないのはどうしてでしょうか?というご相談をいただくこともあります。ここからは、上手に「断捨離」をしていただくために、留意点について経験値からヒントをお伝えしてみたいと思います。
 

  1. 断捨離のやりすぎは要注意。自己犠牲の方向に向かう
  2. 部屋の彩りまで失うと、人生の彩りにアクセスしづらくなる
  3. 若い人には断捨離やミニマリズムを強要しないで。可能性を奪うリスクも
  4. 大事にしているモノ、ときめくモノまで捨ててはいけない

4つのポイントについて、順に説明していきます。

1.断捨離のやりすぎは要注意。自己犠牲の方向に向かう

この風水コラムでもよくお伝えしているとおり、良い流れを受け取るためには「バランス」が大事です。断捨離もやりすぎには注意してください。ダイエットもやりすぎると貧相に見えますよね。もう十分スリムなのに、もっともっと…とならないようにしてください。空間にモノがないことが素晴らしいわけではありません。捨て過ぎて何もない部屋は「何もない自分」を表してしまいます。「自分なんて何もなくてよい」「楽しみなんていらない」といったフィーリングを日々浴びてしまうことで、自己犠牲的な方向に向かっていってしまいます。鶴の恩返しのお話にある鶴を思い出してください。恩返しのこない鶴になってしまっては元も子もありませんよね。

「断捨離」はあくまでも、今の自分にとって必要なモノ、価値のあるモノ、気持ちを高めるモノを再認識できる機会にしてください。

2.部屋の彩りまで失うと、人生の彩りにアクセスしづらくなる

断捨離をした結果、殺風景な部屋になってしまうケースもよく見られます。一見して地味なお部屋もよくありません。そうした空間にいると「つまらない」「やる気がおきない」「さみしい」といった気持ちに陥りやすいのです。なぜかというと、空間にあるモノや彩りは、「多様性」を表しているから。空間にあるものもエネルギーを持ちますので、自宅の中でどのような世界と交流するかはその人に委ねられています。広い世界、優しい世界、わくわくする世界を空間に表現できている人は、その人の人生の流れもそうした周波数へとアクセスしていきやすいのです。空間の彩りまで失わないようにしてください。

3.若い人には断捨離やミニマリズムを強要しないで。可能性を奪うリスクも

空間にあるモノや色は「多様性」を表しているので、特にお子さんや若い人にはとりわけ必要です。空間の彩りは、多様性を受け入れる素地になっていきます。これから多様な人と出会い、多様な経験をし、多様な選択肢を培っていく人たちとって、自分の部屋に彩りや個性が表れていないのはかえってリスクになります。欧米の子ども部屋は参考になるかもしれません。彩りも遊び心もあってわくわくしますよね。

私は断捨離やミニマリズムはある程度人生を経験されてきた人に恩恵が大きいものだと考えています。様々な経験を経て、価値あるもの、自分にこれから必要なものを選択できる経験値があればこそ、そぎ落とされた豊かさや美しさを得られるからです。ですから、可能性を広げていく時代には強要しないこと。お片づけの習慣を教えてあげることのほうが大切です。

4.大事にしているモノ、ときめくモノまで捨ててはいけない

最後は、「何を残すか」です。手放すこと・モノを減らすことに一生懸命になりすぎるあまり、大事にしているモノ、ときめくモノまで捨ててしまわないようにしてください。手放す際に迷うものとして、「まだ使うかもしれないモノ」と「思い出がつまったモノ」があると思います。まだ使うかもしれないといいつつ、何年も使っていないモノは、直感でわくわくするかどうかで選んでみて。また、アルバムやぬいぐるみ、友人からのプレゼントも手放しにくいですよね。私の場合は今の自分を励ましてくれているものだけを残しそれ以外は手放します。このとき、スマホで写真を撮っておくと、手放しやすくなりますよ。またこのプロセスにおいて、自分がどのようなモノを多く所有していたのか、どのようなモノを価値あるモノとして保有しようと決断したのかを振り返ってみることはとても意味があります。古い思考や意識から新しい方向に意識が流れ出すことをサポートするでしょう。

いかがでしたでしょうか。

今回は断捨離のすばらしさと留意点についてお話しました。新年度を迎える前に断捨離してみようかなと思ったら、上記のことを参考になさってみてください。

(風水コンサルタント フジワラユカ)

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